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1999年普及版。
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出版社紹介文
1960年代に理論的にはその存在が予測されながら、なかなか合成にまで至らなかった有機磁性体であるが1987年に米・ソでの合成成功のニュースの発表以来、にわかに研究熱が高まった。日本においても先導的基礎研究に続いて、産・学・官ともに本格的な研究開発に取り組む機運が盛り上がり、とくに、化学、エレクトロニクス関連業界を中心に、研究開発が活発化している。
本書は有機磁性材料の理論、分子設計、合成、評価、応用についての研究動向をまとめたもので、同材料に対する研究開発のより深い認識と今後の可能性を探るための参考書としてご利用いただければ幸いである。
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梱包について
ビニールと封筒で梱包します。
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もくじ
第1章 序
第2章 有機磁性材料の理論および分子設計
1 はじめに
2 高スピン有機分子からのアプローチ
3 分子間でスピンを揃えるアプローチ
3.1 McConnellの第一の理論(1963年)
3.2 McConnellの第二の理論(1967年)
4 より現実的アプローチ
5 分子性フェリ磁性体の設計
6 今後の課題
第3章 測定および評価
1 はじめに
2 ESRスペクトル
2.1 微細構造
2.2 線幅
2.3 g値のシフト
3 磁化および磁化率
4 中性子散乱
5 熱容量(比熱)
第4章 有機磁性材料の研究状況
1 有機磁性体研究の推移
2 有機ラジカル
2.1 はじめに
2.2 Through-Bondアプローチ
2.3 Through-Spaceアプローチ
2.3.1 McConnellの第一の理論
2.3.2 McConnellの第二の理論
2.4 おわりに
3 高分子ラジカル
3.1 はじめに
3.2 高スピン分子の分子設計
3.2.1量子力学的検討
3.2.2 モデル提案
3.3 高スピンポリマーの合成および性質
3.3.1 これまでに報告されている高分子磁性体
3.3.2 側鎖型高スピンポリマー
3.3.3 主鎖型高スピンポリマー
4 金属錯体
4.1 はじめに
4.2 研究状況
4.2.1 デカメチルフェロセンの電荷移動錯体と関連化合物
4.2.2 安定ラジカルを配位子に持つ金属錯体
4.2.3 異種金属イオンを含む金属錯体
4.2.4 鉄のジチオカルバメート錯体と関連化合物
4.2.5 大環状配位子金属錯体
4.2.6 アルキルアンモニウム金属錯体
4.2.7 その他
4.3 応用の可能性
4.4 おわりに
5 グラファイト化途上炭素材料
5.1 背景
5.2 有機物の熱処理に伴う電子物性の変化 ―― 一般論
5.3 熱処理に伴う有機化合物の磁化特性
5.3.1 無定型炭素の磁化特性
5.3.2 報告されている熱処理型の有機強磁性体
5.4 熱処理型有機磁性材料の応用展開方法
5.5 新しい炭素質磁性材料
第5章 分子性・有機磁性体の応用展望
1 はじめに ―― 基礎研究における新しい学際領域の誕生
2 次世代テクノロジーとしての分子性・有機磁性
2.1 新材料科学における新しい概念としての分子性・有機磁性
2.2 分子性・有機磁性体設計の二大アプローチの特徴
2.3 強磁性的挙動を示す有機高分子およびハイブリッド型分子性磁性体の概括
3 新材料科学における分子性・有機磁性体の新しい展開と応用的視点
(1) 側鎖スピンサイト型の有機磁性体の開発
(2) 高次元あるいはヘリックス型有機強磁性体の開発
(3) 共役系π電子ネットワークのトポロジー的対称性のみを利用した有機強磁性体高分子の開発
(4) 超交換相互作用を含む複合型有機磁性体の開発
(5) 新しいタイプの有機磁性体の探索と開発/
(6) 反磁性高分子の後処理による磁気活性化法の開発
(7) 非伝統的あるいは物理的方法による分子集積化・高分子化によって有機磁性体をつくる試み
(8) ハイブリッド型有機磁性体の探索と開発
(9) 安定スピンサイトをもつ有機分子集合体・分子性結晶の探索
(10) 有機超常磁性体の探索と開発
4 分子性有機磁性の実用的可能性と高度の評価技術およびメゾスコピック領域研究の必要性
5 分子性・有機磁性体の応用
(1) 生の新素材としての応用
(2) 分子エレクトロニクス・π電子エレクトロニクス的応用
(3) 光磁気記憶素子・磁気素子的応用
(4) バイオメディカル・臨床治療的応用
(5) 液体マグネット
(6) 磁気的セパレータ・コンセントレータ
(7) 有機金属磁性体・導電性有機磁性体
(8) 磁気的量子井戸効果の利用
6 おわりに
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