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初版 京極夏彦 連作小説 厭な小説 ノンノベル
平成23年9月10日初版 祥伝社発行
「知りませんからね、読んで後悔しても。」悪寒、嫌悪、拒絶……あらゆる不愉快、詰め込んだ日本一のどんびきエンターテインメント登場――「厭だ。厭だ。厭だ――」感情的パワハラを繰り返す馬鹿な上司に対する同期深谷の、呪詛のような繰り言にうんざりして帰宅した私を、マイホームの玄関で見知らぬ子供が迎えた。山羊のような瞳。左右に離れた眼。見るからに不気味だ。なぜこんな子が、夫婦二人きりの家に? 妻はその子の存在を否定した。幻覚か? 怪訝に思う私。だが、これが底なしの悪夢の始まりだった……(「厭な子供」より)。「恐怖」と「異なるもの」を描き続ける鬼才が繰り出した「不快」のオンパレード。一読、後悔必至の怪作、ここに誕生! “ゲラを読んでいて、重~い気分になっちゃいました”って、著者が語っていいのか!?
京極夏彦
1963年生まれ。小説家、意匠家。世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員。全日本妖怪推進委員会肝煎。関東水木会会員。「怪談之怪」発起人。古典遊戯研究会紙舞会員。94年『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞長編部門、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞受賞。04年『後巷説百物語』で直木賞受賞。著書に『鉄鼠の檻』『絡新婦の理』『巷説百物語』『どすこい。』『ルー=ガルー』『妖怪の理 妖怪の檻』『幽談』などがある。
【状態】
経年劣化により若干の焼け、カバーにスレ、傷は御座いますが、概ね良好です。