バックハウス ベートーヴェン ピアノ協奏曲４.5番 皇帝 / モーツァルト集 ピアノソナタ 4.5.10.11.12番 ロンド イ短調 イッセルシュテット ウィーンフィル 1955~66 極美品 邦盤 邦語解説

バックハウスのベートーヴェンとモーツァルト２枚です。ベートーヴェンは不動の定番として有名ですが、モーツァルトはそれに比べて珍しい録音だと言えましょう。ともに名盤である事に違いはなく、今日まで間断なく 幾たびも発売が繰り返されていて、紛れもなく“至宝の録音”である事が分かります。録音から既に60~70年。これらのマスターテープなどは、もはや“世界遺産” とも “重要文化財” とも扱うべき時期が来ているのではないか と感じます。

・ ベートーヴェン ピアノ協奏曲4.5番 1958 59（皇帝）録音 イッセルシュテット ウィーンフィル あまりにも有名な録音で、言葉を差し挟むのが憚られます イッセルシュテットの指揮も盤石 ウィーンフィルも黄金期 まさに“時を得た” 驚異の記録です
・ モーツァルト ピアノソナタ12.10.4.5番 ロンド 1961.10.（12 10） 1966.11.（4.5.ロンド）録音 オリジナルLPは この5曲で1枚 初出1969年10月 69年度のレコードアカデミー賞受賞 （録音時期が離れている…本人のOKが出ずに録り直したのかも） 金箔で彩られた初出邦盤LPの現物を見た記憶があります
・ モーツァルト ピアノソナタ11番 1955.6.録音 オリジナルLPは ベーム ウィーンフィルとの協奏曲27番とカップリング 同時録音だったはず 共に同曲のトップとして今でも有名な演奏 55年で既にステレオ録音 直後のリサイタル盤の方はモノ ステレオへの過渡期

余談ですが…前世紀末から、“過去の大家の演奏”を “古い”とか“奏法が違う”とする意見を目にする事が多くなりました。近年の研究や解析を論拠とした 傾聴すべき見解ではあるのですが、“筋違い”“聴くべき所が違う”というのが感想でした。正直なところ “後出しジャンケン”の感もあり、 “腑に落ちた”とは言えない思いで ちょっと複雑でした。いわゆる世代交代と言うのか、評論家が “学者”さん中心にシフトした時期でもあり、鑑賞のみならず その根本の“音楽”が時代と共に変容していく様が目の当たりで、それはそれで とても興味深かったです。

この２枚は 分売になっていたものを私がセレクトして求めていた物で、特段の意味はないのですが、バックハウスにフィーチャーした面白い取り合わせだと考えます。
共にユニバーサル盤。ほぼ発売時に求めたと記憶します。詳しい事情は知りませんが、この少し前の時期まで “ロンドン=デッカ”盤は、キングとポリドールの双方から分かれて発売がなされていました。のちに“キング”発売が終了し “ユニバーサル”に統一されたのがちょうどこの頃で、待ちかねた様に “ユニバーサル”から大量の廉価盤がドッと発売された事を思い出しました。

極美品です。2001~2年頃に求めました。本体 ケース リーフレットとも開封時のままだと思います。

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