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| ★商品説明★ | 小杉健治著 「浅草料理捕物帖（全５巻）」 ハルキ文庫 「浅草料理捕物帖」 ２０１５年 ８月 文庫初版 「市太郎寿司 浅草料理捕物帖２」 ２０１５年１１月 文庫初版 「正直そば 浅草料理捕物帖３」 ２０１６年 ６月 文庫初版 「てんぷら擬宝珠 浅草料理捕物帖４」 ２０１７年 ６月 文庫初版 「明日の膳 浅草料理捕物帖５」 ２０１８年 ５月 文庫初版 定価 各巻 ６７０円＋税 ２７９頁～２８７頁 |
| ★著者略歴★ | １９４７年、東京生れ。コンピューター専門学校卒。プログラマーの傍らカルチャーセンターで小説作法を学ぶ。１９８３年「原島弁護士の処置」で第２２回オール讀賣推理小説新人賞。「絆」で第４１回日本推理作家協会賞。「土俵を走る殺意」で第１１回吉川英治文学新人賞。最近は時代小説の分野で活躍。シリーズ多数。 |
| ★作品内容★ | ＜１＞ 孝助は、一膳飯屋の板前。安くてうまい飯を出すと評判だ。けれど彼には一つの目標がある。評判が悪いが岡っ引きの文蔵の手下になること。だから手柄を立てたい。そんな孝助に文蔵から、辻強盗の疑いが掛かる浪人・十郎太を探るように言われる。樽屋の常連で素性の知れない男だが、悪人には見えない。この２ヶ月起こっている辻強盗の真犯人を捕まえるために孝助が奔走する。実は孝介、１０年前に潰れた有名料理屋の跡取りだった。店が潰れたとき、孝助は京都に修行に行っていて、帰ってきたとき店は跡形も無かった。１６歳の孝助は、その後上州で、やさぐれていたが、店の潰れたいきさつを知る男から漏れ聞いた話で江戸に戻ってきたのだ。今の事件の解決と平行して、１０年前の真相を探る。 ＜２＞ １０年前に起こった事件で、家は潰れ両親は亡くなった。その真相を探るために、評判の悪い岡っ引きの手下となって働くことにした。彼こそが、その事件に深く関わっていたと思われるからだ。ともかく信用されること。その縄張りうちで、毒殺事件が起こる。屋台で買った握り寿司を食べて二人が死んだというのだ。そして、奉行所に投げ文が、ある”盗賊を解放しなければ、まだ続く”と、そして３人目の被害者が。奉行所は、盗賊関連を調べるか孝助は、違和感を覚える。それはめくらましでは無いのか。１０年前に起こった事件でも同じような毒が使われている。面子だけを気にする親分や同心に反論する。本筋とは関係ないのだが、握り寿司や、マグロの漬け、鉄火巻など食の話題も楽しめる。 ＜３＞ 金儲けに走った親方と袂を分かって、浅草に蕎麦屋を開いた与吉。そこそこ客が付くようになったが、一人の老人はいつも半分食べただけで帰る。与吉は、嫌がらせでは無いかと疑う。そんな時、初めて蕎麦を食べるという商人が、発作を起こして医者に運ばれるが、医者の手当てが早かったのか、喘息の発作と言うことで事なきを得る。ところが数日後、その商人が、喘息の発作で亡くなる。岡っ引き文蔵の手下として孝助も現場を改めるが不審なものは無い。ただ白っぽい粉が散らばっていたぐらいだ。勘当に成っていた息子が戻り店を継ぎ、事件性なしと言うことになったのだが、蕎麦屋の評判はがた落ち。食あたりで死んだのだという噂が立つ。一方孝助も、後妻と番頭、勘当になっていた息子の振る舞いに疑問を覚える。袖の下を貰った文蔵は、孝助に手を引けと脅すが、ここで引き下がるわけには行かない。文蔵の御機嫌を伺いながら調べを進める。 ＜４＞ 天ぷら屋台を出した弥吉にはある思いがあった。14歳のとき母とともに行き倒れ寸前の時、その屋台の客に天ぷらを食べさせてもらいさらに、あぶく銭だからと金の入った財布を渡されたのだ。その金で、母の病を治し、自分は料亭の板前の修業が出来た。母は3年前に亡くなったがその恩人を探すために、元の屋台店主から屋台を引き継いだのだ。そして、ついに恩人らしき男に出会うが、昔の印象と少し違う。さらに、近くの商家に押し込みが起こり、預かった品物が怪しい。親しくなった孝助に相談する。孝助は10年前に起こった事件の真相を探るために岡っ引きの分蔵の手下となっていたのだが、屋台の先代持ち主と文蔵が繋がりがあるようだ。ひょんなところから昔の事件の糸口が見え始まる。 ＜５＞ 此処まで、大半の筋書きは明らかになったが、証拠はない。岡っ引きの文蔵に吐かせるしかない。そんな時、料理や番付を企画した元料理人が殺される。疑わしき男と、目つきの怪しい男が浮かび上がるが、文蔵はその調べから孝助を外す。文蔵には心当たりがあるのだろう。その後、札差の主も殺される。調べてゆくと”鶴の屋”の名前が浮かび上がる。文蔵や、他の殺しに関わっていた男だ。下っ匹仲間に己の正体を明かし、協力を依頼する。文蔵も襲われ、これで解決かとも思われたが、相手はしぶとい。孝介たちも命を狙われるが。ついに決着。ついに事件のすべてが明らかになり、物語が終わる。 |
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