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御存知!時代の終焉を飾る感のある最終作 隠れた傑作7th「Islands」 日本独自リマスター紙ジャケットプラチナSHM-CD仕様限定盤 国内盤未開封新品でございます。
プラチナ素材を使用した日本独自リマスター仕様でございますが、2014年にオリジナル・アナログ・マスターからリマスターを行ったもの。
マスターテープデータ化一環の動きの中で企画された新素材を用いたオーディオ・ファン向けの高音質仕様盤という感がございます。
但し、日本リリース時当時のアナログ盤の音質を意識したリマスターという感がございます。
オリジナルに即しているとは言えど、現行リマスター方式やMFSL社SACDとは異なる音像の感。
現在主流で情報量重視のフラットマスタリング方式によるリマスターの模様でございますが、幾分リミックス感がございます。
アナログにせよ、CDにせよ、ハイレゾにせよ、SACDにせよ、マスターテープの再現が一番重要なテーマとなります。
ここ近年オーディオ・ファンから「アナログ盤が一番マスターテープを再現しているのではなかろうか?」との指摘が挙がり、
嘗ての名マスタリング・エンジニア故George Marino等が手掛けた当時のアナログ盤が高値で取引されるここ昨今ではございます........
されど、こちらにはスクラッチノイズはございませんが..........................................................
内容は言わずもがな。
ラインナップは全盛期、Robbie Robertson(G、Vo)、故Levon Helm(Ds、Vo)、故Rick Danko(B、Vo)、Garth Hudson(Key、Sax、Piccolo)、故Richard Manuel(Key、Vo)となります。
(”Islands”一曲のみ)ゲストに、Jim Gordon(Flute)、Tom Malone(Trombone)、John Simon(Alto Sax、御存知!1st”Music from Big Pink”でのプロデューサー)、Larry Packer(Violin)となります。
1976年12月~1977年1月アメリカ・カリフォルニア州御馴染み”Shangri-la Studio””Village Recorder Studio”での制作となります。
時代は七十年代後期、分野を超え様々なミュージシャンが八十年代という新時代を見据え、新たな音楽性の模索が始まった時期でございます。
(作曲クレジットを巡るRobbie RobertsonとLevon Helm他の)バンド内の対立や音楽性のマンネリ化にセールス不振、活動の長期化に嫌気が差したRobbie Robertson。
ライヴ活動を停止し、スタジオ録音のみの活動に専念するとの提案を他のメンバーに提案するものの、反対に遭う事となります。
されどRobbie Robertsonの意思は固く、極秘裏に「活動停止記念コンサート」の企画を練り、映像収録と共に実行に移していく事となります。
後に再結成The Bandの二作目のジャケットに揶揄される程商業的感覚をも持ち合わせたRobbie Robertson。
新時代には”The Band”の様な音楽性は生き残れないのではなかろうか?との疑念が頭を擡げる事となり、ツアーを重ねるうちに徐々に活動停止ではなく「解散」を意識する様になっていきます。
そして進行中の企画を「解散記念コンサート」と変更。
Levon Helmを含めた他のメンバーは「解散」とは知らされておらず、バンド内は紛糾。
されど解散は変わらず、その時を迎える事となります...............................................
実況録音のみならずかの企画ライヴ盤”The Last Walz”用に追加録音等々行い、更には契約上制作せざるを得ない新作を制作。
制作後、映画”The Last Waltz”やそのサントラ盤とタイアップ・リリース....という面倒な経緯がございます................................
さて今作。
当時の米国クロスオーヴァー系を意識した感のある音楽性でございます。
前作よりも非常に洗練された感がございますが、「想像された米国ルーツ音楽のロック音楽化」という”The Band”の音楽コンセプトは変わらないもの。
不器用感が感じられるにせよ、非常に出来が良く質の高いものでございます。
また”The Band”の作品としてはメロディ重視でポピュラー感がある事で非常に聴き易さがあり、また楽器編成もライヴ感とシンプルさを重点に置いた感がございます。
正直、”The Band”特有の(以前の様な)マルチプレーヤー的な貢献やアレンジに凝る事は見られぬもの。
解散も決定しテキパキと制作を終わらせてそれぞれの活動へ移行したいという感が感じられるものではございます。
楽曲の箇所によっては投げやりな感が窺える面もございますが、「”The Band”の終焉を飾る」そしてプロ意識、今作の成果を以てそれぞれの活動に移行したいという意識が創作を支えていた感がございます。
但し(Robbie Robertson除く他の四名には理不尽ではあった)解散も既に決定し、契約解消の為に制作という事で求心力は非常に下がったものではございますが...................................
諦め感と申しますか...........................終焉という感が付きまとうものでございます...........................................
但し、八十年代を見据えた感のある音楽性。
Robbie Robertsonが創作の方針を変えバンドの求心力を高めていたならば...........元来のライヴ活動停止のみでインターバルを置くだけにバンド停止を留めておく等々であったならば..................
という感のある作品ではございます.........................惜しいと言いますか.............................
制作エンジニアの一人がRob Fraboniでございます。
Eric Clapton等々で知られる方でございますが、Bob Dylan”Planet Waves”制作やかの”Shangrila Studios”の設計に携わった人物。
後にかのGlenn Hughes(ex-Trapeze、Deep Purple、Black Sabbath、現Black Country Communion)、Pat Thrall(Stomu Yamasita's Go、Automatic Man、Alphonso Johnson、
Pat Travers Band、Meatloaf他)の双頭バンドの大傑作”Hughes/Thrall”、かのIron Maidenの元ヴォーカリストPaul Dianno率いた”Killers”の隠れ名盤”Murder One”を手掛けた事でも知られる人物でもございます.........................................
アメリカルーツ音楽系ロック(The Bandの四名はカナダ出身でございますが...........................)興隆一時代のみならず、当時のアメリカならではの音楽性の感がある”サザン・ロック”ムーヴメントの終焉をも象徴する感がございます。
正直、最終作”Islands”は当時のクロスオーヴァー系ブームに取り込まれた感がございます..............
今作”Islands”は質は高いもののバンドに求心力がないものが部分部分で聴かれるもの。おまけにセールス不振。
解決される事のない遺恨を残し、それぞれの道へと移行する事となります.......................................
(Robbie Robertson不参加ではあるもののThe Band再結成が成される、ロックの殿堂入りが成される等々あったものの最後まで解決する事はなく、Levon HelmはRobbie Robertsonへの遺恨を残し近年他界。
何かねぇ..........)
この機会に是非。
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