シンプルなデッサンながら、輪郭線だけでも十二分に国吉の力量が窺える味わい深い作品です。

タイトル：デッサン
技法：紙に鉛筆
サイズ：28 *19㎝
額サイズ：53.3*46.6㎝
サイン：なし
状態：良好。額入り。さし箱、黄袋あり。

備考：
この作品は国吉のデッサン31枚に対して東京美術倶楽部鑑定委員会鑑定証書が１枚ついており、この品にはそのコピーが付いてます。したがってこの１点には鑑定書は付きませんが、鑑定書はこの１点に対しても後日発行は可能とのことです。

◎略歴等
1889年 9月1日、岡山市中出石町(現 出石町1丁目)に生まれる。
1906年 アメリカ合衆国に移住、シアトルで就労。
1907年 ロサンゼルスに移住。働きながらロサンゼルス美術学校夜間部に通う。
1914年 インディペンデント・スクール・オブ・アーツに入学、ゴッホやゴーガンの複製を見る。
1916年 アート・スチューデンツ・リーグに入学。ケネス・ヘイズ・ミラーに師事する。
1917年 アート・スチューデンツ・リーグの会員となる。
1922年 ニューヨークのダニエル画廊で最初の個展である「国吉康雄油絵素描展」を開催。
1925年 初めてヨーロッパに旅行。滞在期間10ヶ月の大半をパリで過ごし、新たな方向を模索。パスキンの助言でモデルを使った制作を試みる。
1928年 リトグラフ24点をダニエル画廊で展示。
1929年 ニューヨーク近代美術館の「現存アメリカ19人展」に選抜、アメリカの画家としての評価を不動のものとする。
1931年 第30回国際絵画展に出品、佳作賞を受ける。
1932年 美術家団体アン・アメリカン・グループの設立に参加する。
1933年 ダウンタウン画廊で最初の個展を開く。リーグで教職に就く。
1934年 ペンシルヴァニア・アカデミー・オブ・ザ・ファイン・アーツ「第129回年次展」でテンプル・ゴールド・メダルを受ける。
ロサンゼルス・カウンティ美術館主催「第15回会が彫刻年次展」で二等賞を受賞。
1937年 1935年に結成されたアメリカ美術家会議の展覧会委員長となる。
1939年 アン・アメリカン・グループの会長に選出され、1944年まで務める。
ボルチモア美術館の「6人の現存アメリカ作家展」に選ばれる。
ピッツバーグのカーネギー「第37回国際絵画展」で二等賞を受賞。
サンフランシスコの「ゴールデン・ゲイト国際展」アメリカ部門で一等賞を受賞。
1944年 ペンシルヴァニア美術アカデミー主催「第139回年次展」でヘンリー・シュミット記念賞を受ける
ピッツバーグのカーネギー「1944年アメリカ合衆国絵画展」で一等賞を受賞。
1945年 アート・インスティテュート・オブ・シカゴ「第56回アメリカ絵画年次展」でノーマン・ウェイト・ハリス青銅牌を受賞。
1947年 美術家組合の初代会長に選出され、1950年まで務め、その後は名誉会長に推される。
ニューヨークのリヴァーサイド美術館「第2会ラ・トーカス美術競技会」で五等賞を受賞。
1948年 ホイットニー美術館が現存画家としては初めての回顧展を開催。
シンシナティ美術館の「アン・アメリカン・ショー」に6人のアメリカ人画家の一人として出展、全米各地を巡回。
1950年 ニューヨークのメトロポリタン美術館主催「今日のアメリカ絵画1950年展」で三等賞を受賞。
1952年 ヴェネチア・ビエンナーレのアメリカ代表作家に選ばれる。
アメリカン・フェデレーション・オブ・アーツの委嘱で、毎日新聞社主催「第一回日本国際美術展」のアメリカ部門の作品を選考、戦後はじめてアメリカ現代美術を日本に紹介。
1953年 5月14日、ニューヨークで死去。
ニューヨーク近代美術館で「ヤスオ・クニヨシとナイル・スペンサー記念展」が催される。