読書百遍義自ら見る！

「一二三の玉手箱 加藤 一二三 (著)」になります。

★MYCOMは良い本を出します
★藤井聡太先生の活躍などで将棋に興味を持った方いかがでしょうか★

現役時代の思い出のほか、信仰や引退後の心境などを綴った珠玉のエッセイ集です。
「ザ・加藤一二三伝説」の真相を自ら証言し、将棋史に残る名局の自選解説をするなど、
誰からも愛される“ひふみん”の魅力が詰まった一冊。

ひふみんの言葉には、人生を愉しむヒントが満載？!

カトリック信仰と対局に関するエピソードが興味深い。
勝負師の視点からキリスト教を語れる人物はあまり見かけません。

巻頭の「ザ・加藤一二三伝説」はNECビッグローブで配信され話題を呼んだものを編集・収録。
第1章「加藤一二三の名局」では十段戦や名人戦などタイトル戦を中心に、図面を使って将棋の解説しています。
第2章「加藤一二三のエッセー」では、音楽や信仰を中心に、将棋と精神的なことについてを語っています。
第3章「加藤一二三の熱闘譜」では、本文中に登場した加藤九段の棋譜があります。

「滝止め伝説」、「うな重伝説」、「対局中聖歌伝説」、「板チョコ伝説」、
「7時間長考伝説」、「棒銀こだわり伝説」、「空ぜき伝説」等々。

これらに対し、加藤先生が丁寧に解説する様は堪らなくオカシイし、
また、これらの伝説に嘘が含まれていない点が面白いですね。

対局中、相手の背後に回って盤面を反対方向から見るくらいでは「伝説」にならないのであろうか。

続いて本題の自身の会心譜の解説である。しかし、自身の会心譜を「名局」と言い切ってしまう辺りが凄いです。

キリスト教と音楽に関する話が多いが、映画「アマデウス」を観て、
モーツァルトの多彩な曲を聴くようになったと言うエピソードは興味深い。。。
宗教と音楽が将棋を支えているといえるのかもしれませんね。。。

加藤先生のような強烈な個性の持ち主は勝負の世界に必要だと思うのは私だけでしょうか。

ｐ。２２２ページ
定価：１５００円
２００７年１月３０日第１刷

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