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- 拍卖号: b1153133127
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森外(1862~1922)最晩年の文業を飾る史伝三部作の筆頭は『渋江抽斎』であるから、鴎外ファンには馴染の深い医家である。
抽斎は、文化2年に弘前藩医・渋江允成の子として江戸神田で生まれ、名は全善、字は道純・子良といい、抽斎・観柳書屋・柳原書屋・三亦堂・目耕肘書斎・今未是翁・不求甚解翁・劇神仙と号した。
文化11年(1814)弘前藩主津軽寧親(1765~1833)に御目見、文政5年(1822)表医師として家督を嗣ぐ。
儒学を市野迷庵(1765~1826)・狩谷斎(1775~1835)に、医学を伊沢蘭軒(1777~1829)・池田京水(1786~1836)に学ぶ。
弘化元年(1844)医学館の講師となり、嘉永2年(1849)公儀御目見、安政元年に医学館の医書彫刻手伝を命ぜられ、『医心方』の校刻に携わることとなった。
森立之(1807~1885)らとの共著『経籍訪古志』は、中国人によって光緒11年(1885)上海で刊行された。
また、『霊枢講義』は、古今の霊枢註解の中でも取り分け有名なもので、現在中国でも簡体字版が刊行されている。
渋江抽斎の墓 - 蒼流庵随想 - FC2